Key 麻枝准氏 FAXインタビュー
2004/6/3

お久しぶりです、中村です。いつもお世話になっております。
劇場用脚本に関しては色々なご意見を戴き、本当に有難うございました。 早速ですが、「AIR」という作品について、いくつかお話を伺えればと思って居ります。

― 内容に触れるので曖昧になってしまいますが、「AIR」は《往人の力》、 《1000年の時を超えた関係》、《観鈴と晴子の関係》など、 色々な要素が複雑に絡み合う長大な物語です。そこでお聞きしたいのですが、 物語の最初の着想は何だったのでしょうか?

 大気の中で、ひとり永遠の時を刻み続ける少女
 そんなイメージから始まっています。

― これだけの物語を破綻無く展開させるのは本当に大変なことだと思いますが、一番苦労したことは?

 プレッシャーとの戦いです
 かなり思い切った内容だったので、作っている中、延々と、
 「これでいいのか…」と自問自答し続けていました

― ありきたりな質問になってしまいますが、「AIR」で一番伝えたかったことは何ですか?

 これはもう、プレイされたユーザーさんの胸の内にあるもの、
 それにさせて頂きたいです

― 私個人としては、例えは変ですけど、子供の頃、学校を早退して誰もいない近所の道を歩いた夏の日のイメージというか…暑いんだけれども寂しくて、ひんやりとしている…そんな情景をイメージしました。今回の脚本を書くにあたってゲームをやり返してみて、あの頃の空気感みたいなものをはっきりと思い出したんです。そこで今回、劇場用の脚本にはそういう空気感を出すように気をつけたのですが、麻枝さんが、「AIR」を作るにあたって、一番大切にしていた部分というのは何か、教えていただけますか?

 そうですね。まさしくそういう空気、夏休みなのだけど、寂しいイメージを
 作ろうとがんばっていました。
 開発期間の一番大事な時期が冬だったりしたので、夏化計画というものを発動しまして(笑)
 夏っぽい音楽を用意したりと、開発スタッフのイメージの統一を計っていました。

― 麻枝さんの文章を読むと思うのですが、とても音のリズムが心地良いんです。これは麻枝さんが音楽も作られていることに関係しているのでは、と勝手に想像しているのですが、文章やシナリオを書くときに気をつけていることなどありますか?

 下手な文章にならないように気をつけていますが、技術がないのでどうにも…
 冗長にならないようにAIRの後からは(といってもクラナドだけですが…)、
 できるだけ地の文を減らすようにしていますが、AIRはなんだろう…
 情熱で書いた、という感じですね
 自分はないない尽くしで、情熱を取ると後には何も残らない、というような人間なので(汗)
 それだけは大切にしています。
 曲も書いていることが文章に影響しているかはわからないです。自覚はないです。

― 最後に、劇場用AIRに関して、メッセージを戴けると嬉しいのですが…。

 いやもう劇場版なんて…すごすぎて、本当にそんなことしてもらっていいんですかっ、
 ありがとうございます、という感じです(汗
 またそれでひとの心を動かせたなら、幸せなことです。
 スタッフの皆様よろしくお願いします。

― お忙しいところ、有難うございました。

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